社寺補強の方法

  1 補強の基本的考え方

補強方法検討にあたり、下記の4つを基本方針としています。

@ 伝統的木造建築という面から、意欲的にできる限り現状の形を維持する。
A 耐震工学に裏打ちされた補強方法を採用する。
B 社寺の特性である、長期間の耐用年数を前提条件とする。
C 今できる最高の補強技術を導入する。

  2 具体的補強方法

診断の結果、危険と判定された場合、具体的に不具合の改善提案をします。改善の内容は個別に違いますが、次のような方法があります。

・屋根の軽量化
瓦葺屋根重量は建物全重量の8割近くを占め、耐震性を支配する大きな要因です。
屋根の軽量化により、建物に加わる地震力を大幅に減少させることができます。(軽量化をしなくても、壁補強などで耐震性の確保は可能です)

・水平構面の補強
小屋組梁面に水平ブレースを設けて、十分な水平剛性・強度を確保します。各軸組通りがほぼ同一変形するようになります。


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