被害の状況

平成07年01月17日の阪神・淡路大震災では、実に39万棟の木造住宅に被害をもたらしました。
11万棟が全壊し、死者は6400人を上回りました。
社寺建築の被害については、あまり知られていませんが、一般住宅と同様に大きな被害を受けました。
兵庫県では全体の約37、5%が被災しました。
大阪府が9、9%、京都府や滋賀県でも被災しており、被害は広範囲にわたっています。
兵庫県内で被害の大きかった長田区・東灘区については、木造建築の神社39棟のうち8棟(全壊率20、5%)、寺院63棟中32棟(50、8%)が全壊しています。
寺院建築の被害が顕著ですが、その中でも特に被害が集中していたのが本堂でした。また無被害の建物は神社8棟(20、5%)、寺院は4棟(6、3%)でした。

府県・宗派別寺院被災状況(全日本仏教会加盟団体)

宗派名

兵庫県

大阪府

京都府

滋賀県

曹洞宗

50 14    
浄土真宗本願寺派 408 128    
真宗大谷派 56 7    
浄土宗 150 62    
日蓮宗 50 84 11  
臨済宗妙心寺派 63      
天台宗 51 4 31 4
高野山真言宗 234 24 4  
真言宗 智山派     1  
御室派 25   5  
大覚寺派 17      
醍醐派 23      
中山寺派 5      
真言 律宗   1    
真言宗 須磨寺派 3      
東寺 真言宗 21 6    
真宗 木辺派 14      
真言 三宝宗 5      
合計 1175 330 52 4
寺院総数 3287 3314    
被害率 35.7% 9.9%    


阪神淡路大震災では、発生時刻が早朝であったため、本堂の倒壊による圧死者が皆無に近い状況でした。もし、日中で大勢の人が集まっている時間帯であれば大変な惨事となっていたと想像できます。
是非とも耐震診断の受診をお勧めします。震災時には地域の避難場所にもなり、人々の心のよりどころとなる、社寺の安全性をご確認下さい。

ページ上部へ